
先週10月1日から始まった「キャッシュレス・消費者ポイント還元」制度。
この週末に何人かとお話して気付いたのですが、お客さん(消費者)のメリットである「キャッシュレス決済をすると2〜5%分が還元される」ことは知っていても、お店側のメリットは案外認知されていないようです。
キャッシュレス還元制度に参加するお店側のメリットは大きく3点。あらためて書いておこうと思います。
もくじ
お店がキャッシュレス還元制度に参加するメリット3点
期間中は決済手数料が実質2.17%以下になる
普段からクレジットカードなどキャッシュレス決済を導入しているお店は多いと思いますが、キャッシュレス決済の売上からは手数料として3〜5%台、或いはそれ以上が差し引かれます。
今回のキャッシュレス還元期間中は、その決済手数料を最大で3.25%とし、さらに実際にかかった手数料の3分の1を国が補助するという仕組みになっています。(実質の負担率は2.17%以下)
仮に、1ヶ月のキャッシュレス売上が100万円・手数料が5%だった場合、普段の入金額は95万円となりますが、キャッシュレス還元制度に参加している場合、実質入金額は約97.8万円となり3万円近くの差が生じることになります。
キャッシュレス導入費用の補助
これまで現金払い以外の決済方法を持っていなかった場合、カードやQRコードを読み込む為の周辺機器の導入や、キャッシュレスに対応したレジへの買い替えが必要となりますが、その導入費用にも最大80%の補助が出ます。
また、端末代金無償キャンペーンを独自で行っている決済会社もあります(下表参照)
決済会社 | 実質決済手数料 | キャンペーン内容 |
---|---|---|
0% * | 導入費・手数料無料* | |
エアペイ![]() | 2.16% | 端末無償 ** |
Square (スクエア)![]() | 端末無償 |
* PayPayの手数料無料キャンペーンは2021年9月30日まで
** エアペイの不正利用・端末目当ての不正申請が認められた場合、または審査に落ちた場合、端末代金は有償となります。
集客への影響
これはメリットというより参加しないデメリットと言えるかも知れませんが、今後キャッシュレス還元制度が浸透していくにつれ、お客さんがキャッシュレス還元に対応しているか否かを店選びの項目に入れる可能性は高いと思っています。
1〜2ヶ月もあればある程度浸透しているでしょうから丁度年末商戦の時期です。
個人的に、忘年会シーズンを迎える飲食店ではその影響が見えやすくなるのではと思っています。
忘年会・新年会の規模や予算が少しずつ縮小してきている中、5%の金額差がお客さんに与える心理的影響は少なくないでしょう。
逆にお客さん側の予算が変わらなかった場合、これまでより1つ上の料金プランが選択される可能性もゼロではないと思います。
申請するなら今すぐしないと間に合わない
キャッシュレス制度への参加は申請してすぐに認められるものではありません。経産省での審査を通過して初めてキャッシュレス還元参加店舗となります。
特に、9月後半から参加申請が激増しておりますので、早くても審査完了までに1ヶ月はかかると思っている方が良いでしょう。
年末年始シーズンに間に合わせたい場合は、今すぐ申請しておかないと間に合わない可能性もあります。キャッシュレス還元制度への参加申請は、各決済会社のホームページなどから行えます。