「無料で使えるネットショップ」と言うとCM効果もあってBASEの名前が挙がることが多いですが、同じようなサービスは以前から他にも沢山あって、そのうちの1つがstores.jpです。
実際に利用したことが無く感想の書きようがないので当ブログでは取り上げたことがありませんが、ネットショップ巡りをしていると稀にストアーズjpのお店に出会います。
stores.jpは決済手数料5%のみで利用できるので、料金的にはBASEより安いです。(BASEは6.6% + 40円)
もくじ
stores.jpが料金プラン値上げ
そのstores.jpが7月から料金プランを変更するそうです。
てっきり無料プランを無くすのかと思いましたが、「有料プランを値上げ(980円→1,980円) & 有料プランの手数料を引き下げ(5%→3.6%)」だそうです。
・「STORES.jp の料金プランが大きく生まれ変わります!」(stores.jp公式ブログ)
上のリンク先公式ブログでは20万円/月 以上の売上があれば有料プランの方がお得になると謳っています。
ひねくれた物の見方をすれば、月1,980円の手数料(売上+送料が39,600円)すら発生していないショップが多いので有料プランをお得にして推したいのではとなりますが、その割に無料プランにかなり機能追加しているので一体何がしたいのかよく分かりません。
私なら無料プランと有料プランの機能差をよりはっきりさせるかなと思います。
「無料」の落とし穴
さて急に話が変わりますが、ネットショップを始める際に目先の無料or安さにつられて実際のコストは高くなっていないか、という視点は最低限持っておきたいところです。
特に、趣味ではなくある程度ビジネスとして考えているのなら尚更です。
無料ショップも有料ショップも実は大して変わらない
1ヶ月に30件、150,000円(= 注文単価5,000円*送料も含める)が売れたと仮定します。
無料ネットショップの代表としてBASE、有料ショップ代表としてカラーミーショップ [PR]とらくうるカートを比較してみると、どのサービスでも大差ないことが分かると思います。
BASE | カラーミー | らくうる | |
---|---|---|---|
決済手数料 | 6,600円 | 7,500円 | 7,500円 |
サービス利用料 | 4,500円 | 0 | 0 |
月額料金 | 0 | 4,950円 | 3,300円 |
合計 | 11,100円 | 12,450円 | 10,800円 |
注 (カラーミー・らくうるカートはレギュラープラン 決済手数料5%で計算)
ついでに、BASEの場合は 売り上げ代金を自社口座に振り込んでもらう際にも手数料が発生します。
機能面が劣る(特にSEO関係)
もちろん初期費用の違いがありますが長期運営を考えるならあまり気にすることのない金額です(3,000円) それに問題はコスト面だけではありません。
有料のネットショップはそれなりに機能も充実しています。
特にネットショップというのはモノが売れないと話にならないわけで、そのためにも検索上位に出るようSEO対策したりアクセス解析したりとあの手この手を講じるわけですが、無料ショップはその辺でかなり見劣りします。
目に見えやすい費用と売上だけでなく、さらに機会損失をしている可能性が大きいということです。
今後手数料が上がる可能性
これは全てのサービスに通じる話ですが、特に無料プランは手数料が上がりやすいです。
サービスを提供している側も当然利益を出さないといけませんから、サーバー費用や人件費・広告宣伝費その他もろもろをカバーしなければいけません。
元々月額費用がかかっているショップで値上げ話はあまり聞きませんが、無料ショップで手数料が上がるのは何の不思議もありません。
実際、BASEは2018年に3%の販売手数料が新たに加算されるようになったわけですし。
今後仮にさらなる手数料アップがあったとして、「もう違うネットショップサービスを利用しよう」となったとき、それまで付いていたお客さんが全員新ショップに来てくれるでしょうか?
私は過去に2店、ネットショップの利用サービス変更をしたことがありますが、何割かのお客さんはいなくなりました。
ショップURLを引き継いだり、301リダイレクト設定をしておかない限りはSEO対策もやり直しです。結構大変です。
これまで全くネットショップやホームページと無縁だった中小の会社や個人が、目先のコストを気にして無料ネットショップを導入する例は思っているよりも多い(個人の感想)のですが、本当にネットショップである程度の売上を目標とするのなら、そんなものに気をとられている場合じゃないでしょう?? という話でした。