最近テレビCMでBASEを見かけました。
基本機能がすべて無料で使えるネットショップ作成ツールとしてここ数年一気に利用しているお店は増えてきた印象があります。無料で使えるネットショップはすでに他にも色々あったのに頭ひとつ抜けた存在になりました。
個人的にコーヒーが好きなのでSNSで自家焙煎の通販ショップを探してみたりするのですが、個人で副業的にやってらっしゃるお店はかなりの割合でベイスを利用しています。
私はベイスが世に出たその日に偶然知りサービス内容の確認だけ済ませたものの、アカウント登録もしていないままでしたので、この数年でどういう変化をしたのか見てみることにしました。(2020.11追記:その後もBASEを色々調べたりカスタマイズ制作していたらBASEのオフィシャルパートナーに認定されました。ショップ制作やカスタマイズのご依頼お待ちしています。)
もくじ
メリット:簡単さと充実した無料サービス
BASEの登録自体はとても簡単です。
BASEにアクセスし、メールアドレス・パスワード・希望のショップIDを入力してIDが他の人とかぶってなければ登録完了。
ベイスから確認メールがとどき、メールから再度ログインすることでショップ作成にすすめます。(ここまで1分ぐらいで終わりました)
初期費用や月額利用料、受注システムの利用や納品書の発行など、ネットショップの基本的な機能は全て無料です。
無料で使える拡張機能がすごい
テイクアウト受注サイトを作ったり、月額会員専用サイトを作ったり、pixivと連携したオリジナルグッズをデザイン&委託販売できたりと、発展した機能も無料で用意されています。他のネットショップサービスとBASEが根本的に違うのはいわゆる「ネットショップ」に縛られずどんどん枝葉を伸ばしていく拡張性です。正直いってこれは凄い。
デメリット:手数料の増額&かんたん決済が「必須」に
このデメリットをどう捉えるかは担当者と商材次第ですが、ショップ情報の登録をすすめていくと「決済方法の設定」にひっかかりました。
以前はたしか必須事項ではなかったはずの「かんたん決済」が必須になっています。ヘルプで確認してみると2015年12月より必須になったようです。
かんたん決済とは、BASEが仲介に入ることで各クレジットカードブランド・キャリア決済・コンビニ払いなどを誰でも利用できるようになる一元管理決済システムです。
このシステムのお陰で出店者は決済代行会社を自分で比較・選定&契約する手間がかからないのでメリットに数えることもできます。
しかし代引きや銀行振込も全て手数料の対象になってしまうのは個人的には受け入れがたいところです。入金確認ぐらい自分でやるから除外してくれと思ってしまいます。
かつてのBASEの手数料は「売上代金(送料含む)の3.6% + 40円/1注文」だけだった(実質カード手数料ぐらいの金額)のですが、2017年9月からさらに一注文ごとに3.0%の利用料が加算されることになったようですので6.6% + 40円 / 1注文。
そりゃあ無料でここまでやってくれるのですから多少は仕方ない、、と思いますが、問題はネットショップを「事業」として行う場合、この手数料で手元にいくら残ってくるのかという利益率の話です。
BASEで販売したら手数料はいくらになるか?
仮に1ヶ月で30,000円の売上げ。注文単価は3,000円。送料は全国一律500円としてみます。
注文件数は10件ということになりますから、手数料は
(3,000+500)× (6.6% + 40) × 10 = 2,710円 となります。
もし売上30,000円でも単価が1,000円なら注文件数は30件。
(1,000+500)× (6.6% +40) × 30 = 4,170円
もちろん他のネットショップサービスでもカードの手数料で3〜5%は引かれるわけですが、事業のネットショップなら月10万ということは無いでしょうから、この微妙な手数料の差が積もり積もってきます。
仮にBASEで単価5,000円・送料一律500円という条件で100万/月売った場合の手数料は以下です。
(5000+500) × (6.6% + 40) × 200 = 80,600
もちろん、ほんの少しでもお小遣い稼ぎになれば、、という人や、月に一度売れればOKみたいな高単価のものを扱っているのであればありかも知れません。
ですが月に10万の売上げで満足する事業者の方はあまりおられないでしょうし、なによりのBASEの弱点としてグーグルやヤフーの検索には弱いです。Instagramをはじめ、SNSや動画配信などからの集客が不可欠と考えていただくと良いです。
実際、冒頭で述べた自家焙煎のショップさんなどは、「地名+自家焙煎+ショップ名」まで入れて検索しても引っかかりませんでした。(なので弊社がBASEの制作カスタムする際は、その辺りをできるだけ強化します)
BASEに登録してみた感想まとめ
まとめると、BASEは煩雑な手続きをする必要もなく無料で多くの機能が使えるのですごく便利。
事業としてネットショップを扱うのであれば、手数料や利益率など具体的な数字で検証することが必要。というところです。
ご参考になりましたら幸いです。