お店のクレジットカード決済導入の二大巨塔といえば、スクエアとエアペイです。
どちらも手数料が安く初期費用をかけずに始められるのが売りですが、少しずつ違いがあります。
この記事では、両者を比較しながらそれぞれの特徴・強みを解説しますので、これからクレジットカード決済を導入したい方は参考になさってください。
もくじ
クレジットカード決済に必要となる端末・機材
スクエア | カードリーダー(有料) / モバイル端末(andoroid iPhone iPad) |
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エアペイ | カードリーダー(無料) / iPhone iPad |
Square、AirPayともにクレジットカードを読み込むためのカードリーダーと、処理に仕様するモバイル端末が必要となります。
AirPayは現在のところ「キャッシュレス0円キャンペーン」を行っており、カードリーダー・iPadともに無償で貸与されます(条件あり・一定期間使用なければ有償)ので、初期費用を可能な限り抑えたいのであれば、AirPayを選択することになるでしょう。
Squareのカードリーダーは、Square公式サイト、またはAmazonやヨドバシなどの量販店で購入できます。
今すぐ手に入れたい場合は家電量販店で購入。少し待てるのであれば、30日間返品保証がついている公式サイトでの購入がおすすめです。
サービス申し込みから利用開始までの期間
スクエア | 最短即日 |
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エアペイ | 2〜3週間 |
どちらのサービスも、公式サイトから必要な情報や書類をアップロードするところからスタートですが、実際に決済が利用可能となるまでの期間には差があります。
Squareの審査は本当に早く、開業届などの必要書類が揃っていれば最短2時間程度で利用可能メールが届きます。
すでにカードリーダーを所有している場合や、カードリーダーを使用せずにオンライン決済のみ利用するのであれば、その日のうちからクレジットカード決済を受付することも可能です。(即日利用可能なのは、Visa・Master・Dinersの三社。残りは翌日〜1週間ほどで順次利用可能に)
一方AirPayは、申し込みから審査完了までに2〜3日。そこから本利用開始までにさらに10日から2週間必要となりますので、実際にクレジット決済が利用できるようになるまでには日数がかかります。すぐに使用したい方には難しいかもしれません。
初期費用・月額料金・振込手数料などの維持コスト
スクエア | 初期費用・月額費用・振込手数料0円 |
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エアペイ | 初期費用・月額費用・振込手数料0円 |
維持費はどちらもすべて0円です。売上金を銀行に振り込む際の手数料もサービス側負担なので、決済の手数料のみが差し引かれることになります。
これは有り難いですね。
対応しているカードブランドと手数料
/ | Visa/Master/Amex | Diners/Discover | JCB | 交通系電子マネー |
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スクエア | 3.25% | 3.25% | 3.95% | 3.25% |
エアペイ | 3.24% | 3.74% | 3.74% | 3.24% |
わずかな差(1万円の決済に対して手数料の差は1〜21円)ですが、AirPayの方が手数料はお得です。
電子マネーの利用が多く見込まれるお店への注意点として、どちらも交通系電子マネーに対応していますがPitapaは使用できません。
また、タクシー・ハイヤー事業者がSquareを利用する場合はクレジットカード決済のみ利用可能です。
売上金が振り込まれるまでの日数と対応する金融機関
上に書いたとおり振込手数料はどちらのサービスでも無料ですが、振込に対応している金融機関と、振り込まれるまでの日数に差が出ます。
入金対応している金融機関
スクエア | 国内すべての金融機関 |
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エアペイ | ゆうちょ銀行をのぞく国内の金融機関 |
Squareはゆうちょ銀行、信用金庫もふくめ全ての金融機関が利用できます。ゆうちょ銀行への入金を希望するならSquareを選択することになります。
振込までの日数
/ | 三井住友・みずほ・(*エアペイのみMUFJ) | その他の金融機関 |
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スクエア | 翌日入金 | 水曜締め 金曜入金 |
エアペイ | 月6回(五・十日) | 10日.20日.末日 |
振込までの速さは圧倒的にSquareの勝利です。振込手数料は発生しないため、1円以上の売上げがあれば翌日(または金曜)に入金されます。
昭和生まれの筆者は何度も経験しましたが、売掛金ばかりが増えていって手元の現金がまったくない・・ という事態になる心配もありません。
周辺機器
カードリーダーがあればクレジットカード決済は利用できます(Squareはカードリーダーなしでもオンラインで可能)が、たとえばクレジット決済の利用明細を印字するプリンターなどは、どちらのサービスでも別料金となります。
AirPay公式で用意されている周辺機器はプリンターのみで、価格は21,000円〜55,000円ぐらい。
Squareではプリンターだけでなく、POSレジ一体型となったセットや、タブレットスタンドなど多くの周辺機器が用意されており、Squareと互換性をもったEpsonなどのメーカー製品も多数用意されているので、楽天などのショピングモールで探すこともできます。
ですが、Squareに周辺機器を用意するなら、Squareターミナル(49,800円)を1台買った方がはるかにお得です。
Squareターミナル
Squareターミナルは、通常の決済処理機能にプラスで、レシート印字・POSレジ機能・タイムカード機能などを兼ね備えた複合機なので、これを1台持っておけば他の周辺機器は何も必要ありません。
「周辺機器の接続が多いので1つにまとめてほしい」というご要望から誕生したのだそうです。
Squareターミナルの購入はSquareの公式サイトから行えます。
オンライン利用
スクエア | 可能 |
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エアペイ | 不可 |
ここまでにも何度か書きましたが、SquareアカウントがあればSNSやネットショップなど、オンラインでも決済を受け付けることができます。
オンラインでSquare決済を利用する方法はいくつかありますので「オンラインでSquare決済を受け付ける方法」をご覧ください。
キャッシュレス以外の拡張機能
Square、AirPayともに決済サービス以外にも使える機能が用意されています。
アカウントだけで使える無料機能にしぼってご紹介します。
スクエア | ネットショップ作成・テイクアウトオーダー受付・在庫管理・顧客管理・タイムカード機能・シフト作成/管理(無料プランは10日先まで)・ギフトカードの発行 |
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エアペイ | 予約管理・顧客管理・業務分析/計画アシスト機能 |
拡張性の高さはSquareが勝っていますが、これは「あらゆる店舗業務をサポートする」というSquare理念と、「固定店舗(実店舗)での営業を最適化する」というAirPay理念の違いが出た形だと思います。
実際、業態の違いによってはオンラインでも利用できるSquareが望ましい場合もあれば、予約管理ができるAirPayに興味を持たれる方もいらっしゃると思います。
なお明記していませんでしたが、どちらのサービスも複数店舗にまたがって管理することができます。
SquareとAirPayの特徴まとめ
ここまで読んでいただけたなら特にまとめる必要はないと思いますが、最後に特徴的な事柄をまとめておきます。
Squareの特徴とメリット
- 申し込みから利用開始までが早い
- 最短で翌日に入金される
- オンラインでの決済受付や無料ネットショップ作成など多くの拡張機能が利用できる
AirPayの特徴とメリット
- キャンペーン期間中はカードリーダーや端末が無償で貸与される
- 決済手数料がわずかに低い
- 予約管理などリクルート社ならではの強みがある
導入の決め手になりそうな項目をピックアップして比較してみたつもりですが、参考になりましたでしょうか。
クレジットカード導入を検討されている方にわかりやすかったと思っていただければ幸いです。