インターネット通販も一般に普及して20年近くがたちました。
以前とは違い、必ずしもショップサイトにアクセスしてもらう必要はなく、購入手続きも早ければ1ステップで完了できるようになりました。
また、集客方法も以前はDM(メルマガ)主流だったものが、現在は各種SNSが主流となってきました。
今回はSNSやブログにコード貼り付けで利用できる外部カート機能(無料/有料)を持つネットショップや各種サービスをご紹介します。
割と数が多いので、下のもくじ(contents)から目ぼしいところだけつまみ読む方が良いかも。
もくじ
ネットショップASP
まずは外部カート機能を標準で持ち合わせているショッピングカートシステムです。
カラーミーショップ
1・カートjs機能によるブログや他サイトへの埋め込み
カラーミーショップ [PR]は国内4万店以上が利用している大手ネットショップ作成サービス。月額834円無料から利用可能。「どこでもカラーミー」という外部カート埋め込み機能を提供しています。
値段や商品画像など各項目の表示・非表示を選択し、カートデザインは40種類のデザインから選んで作成。
埋め込み用コードはJavaScriptで生成されるので、メリットとしては「商品情報が変更されると外部カートの情報も変更される」こと。
デメリットとしては、商品オプションとは別に名入れ機能を設定している場合、どこでもカラーミーでは名入れ項目が表示されないこと。
2.インスタグラムショッピングとの連携が簡単
InstagramにはShop Now というショッピング機能があり、投稿画像に商品をタグ付けする形で購入ページに誘導できます。
カラーミーではshop nowに必要なカタログデータ作成が簡単にできるのでインスタ集客に強いお店にはおすすめです。
具体的な手順については「IGの投稿にリンクをはる」をご参照ください。
3.note for shopping
note(ノート)にカラーミーの商品リンクを貼り付けると自動的に購入用バナーが表示されるというサービス。noteはかるくしか触ってないのであまり具体的なことは書けません。あしからず。
shopify(ショッピファイ)
2018年に日本語対応などローカライズ化をすすめた世界最大のネットショップ作成サービスShopify (ショッピファイ)。
欧米やアジア中心に世界中で利用されている実績から、越境EC(海外向け通販)サイトを作るのに最適なショップ作成ツールです。
shopifyはWordPressブログ、インスタ、フェイスブック、ショップサイトの商品情報や在庫を一元管理 & 各SNSに向けた効率的な広告マーケティングすることができ、当然それらに出品するための埋め込み機能も無料で利用できます。
無料お試し期間(14日)あり。
Shopifyに関しては大きくおすすめ度が変わったので、2022年に文末に追記しました。
あわせてお読みください。(「Shopifyについて」)
おちゃのこネット
あまり大きな話題にならないものの、実は2005年から運営されている古株ネットショップ。
常時SSL・レビュー・スマホ対応テンプレートなどひと通りの機能を実装していながら初期費用、販売手数料が無料・最安プランなら月額500円から利用できるリーズナブルさで勝ち残ってきた感じのあるECサイト作成サービスです。
実は地元の企業(神戸市)。
おちゃのこネットの外部カート機能はJavaScript型。20種類のデザインから自店にあったものを選択可能(先ほど紹介したカラーミーの「どこでもカラーミー」のように、商品ごとにデザインを変えることはできません)。
商品一覧から「外部カート作成」ボタンをおすと埋め込み用のコードが出力されます。
しかし最安プランでは外部カート機能が利用できないので、ベーシックプラン(月額3,000円)以上の契約が必要です。
どちらにしろ、最安プランでは独自ドメインやレビューなどの機能が使えないので、きちんとしたネットショップ構築を考えているのであればベーシックプラン以上を選択すべきかとは思います。
公式サイトに実際に操作できるデモ管理画面があるので自分に合うか試してみると良いでしょう。
なおメールアドレス登録で30日間の無料お試しも可能。
PayPay利用者を取り込みたい場合などは一考の価値ありかもしれませんPayPayのネットショップ対応状況まとめ
らくうるカート
ヤマト運輸が提供。
月額300円から利用できるお手軽感ながらhtml・cssのフルカスタマイズ可能、B2WEBを通さずに管理画面から直接配送伝票の発行・自動番号登録が可能、スマホから商品登録が可能、自動配信の注文確認メールなどを注文内容に応じて自動で文章切り替えが可能、、と主に配送まわりに強みをみせるヤマト運輸のネットショップサービス。
先ほどのおちゃのこネットよりも更に安い月額300円ですが、最安プランの場合で初期費用3,300円・販売手数料1%(レギュラープラン以上は不要)が必要となるので、そこをどう捉えるかが分かれ目。
1・外部カート機能
< form >を使ったhtmlコードを生成することができます。
商品一覧から【カート】というボタンを押せば自動的に貼付け用のコードが生成されるので任意の場所に貼り付けるだけ。
外部カートのデザインは一括で登録しておいて利用することも、個別に編集して利用することも可能。
htmlコードなのでcssによるデザイン編集や追加は簡単ですが、html埋め込みのデメリットとして商品情報が変更されたときに貼り付けたコードを全て修正しないといけないというデメリットがあります。
一番厄介なのが値段を変更したときなので、価格はカート機能で表示させない方が無難かもしれません。
2・インスタショッピング
カラーミーと同様につき省略。 30日間の無料お試しあり。
easy my shop (イージーマイショップ)
無料でここまで出来るのはすごいなと素直に感心したネットショップ作成サービスです。
無料プランではhtmlの埋め込みコード スタンダードプラン以上ではjsの埋め込みコードが利用できます。
決済サービスも導入費・固定費0円(手数料3.5%+60円のみ必要)なので、事業用ネットショップ構築ならBASEよりいいよなと個人的には思ってます。
足りないのは、、宣伝力ですかねぇ?
今なら有料版の60日間お試しキャンペーン実施中。
BASE(ベイス)
名前が出たところで、無料&かんたんネットショップの代名詞「BASE」。
以前は外部にカートボタンを貼り付ける機能があったのですが、現在はiframeタグを手作業で貼り付ける必要があります。
試しにここに貼ってみますと、こんな感じ(動作デモではなく実際に購入できる商品なのでご注意)
<iframe frameborder="0" height="480" width="320" src="【商品詳細ページURL】/widget/large"></iframe>
iframeの記述については、BASEのヘルプにくわしく書いてありますのでご参照ください。
決済サービスのカート機能
決済サービスを提供している会社の中にはカート機能を提供しているところがあります。
商品の販売だけでなく、たとえば会費の徴収(多数から支払いを受付)や寄付の受付(不特定多数から支払いを受付)もできるのでネットショップにはない魅力もあります。
Square
対面販売のカード決済導入でも人気の高いSquare (スクエア)。
決済だけでなく、在庫管理・出退勤管理など、無料でマルチに活用できるサービスですが、「Squareオンラインビジネス」という名前のEC制作機能もあります。
Squareのアカウントがあれば誰でも無料で利用できます。
ECの決済手数料もフリープランで3.6%。有料プランであれば3.3%という低コスト。
対面販売や店頭販売の商品とネットショップの商品を一元管理できるので、在庫や顧客管理をまとめることが可能なのもポイントが高いです。
Paypal(ペイパル)
2つ目はPaypalです。ペイパルです。PayPayではないです。
決済ツールとして古くから有名なPaypalですが、実はカート作成機能もあります。
管理画面にログインし、「ツール」=> 「すべてのツール」=> 「決済ボタン」とすすむと購入・カートに入れる などのボタンを作成することができます。
商品IDと在庫設定をしておけばショップサイトを持たずに販売・管理することが可能に。
SNSから商品ページに誘導、、ということは出来ませんが、その代わりに商品を紹介しているブログページに誘導し、そのページにカート機能を埋め込んでおけばいいわけです。
どうにも影の薄いペイパルですが、こういう使い方もできますよということで。
ショッピングカートだけ契約する
Shop Maker
少し異色で「ショッピングカートだけ」のサービス。カート機能のみを提供しているShop Maker(ショップメイカー)です。
たとえば「お店のホームページにちょこっと通販できる機能つけられないかなぁ?」なんて要望に応えられるので、一般よりもWEBサイト制作会社さんとかの利用の方が多そう(偏見)
WordPressの普及で最近は個人でもブログやサイトかんたんに作れますから、たとえばハンドメイドのブログやってる人なんかは、ブログ上でそのまま作品売ったりできますね。
主だったクレジットカード・コンビニ決済は全て対応可。ケースバイケースですが悪くないと思います。お試し利用は7日間。
番外編 WordPress自体をネットショップにしてしまう
最近ではブログ = WordPress というぐらいWPが普及していますが、WooCommerce(ウーコマース)というプラグインを使ってWP自体をネットショップとして使うことも出来ます。
WooCommerceの導入方法、ショップ構築方法については「WordPressで作るネットショップ」をご参照ください。
個人的おすすめ度
それぞれの環境(受注単価・受注頻度や利用している配送会社など)によって話が変わってくるので一概にこれが良い・これはダメとは言えませんが、
料金・機能・簡単さ のトータルバランスでカラーミーショップ [PR]が辛勝(僅差)。
決済手数料を抑えたい&実店舗と一元管理したい&無料運用! でSquare (スクエア)
ヤマト運輸を利用している&発送数量も多い&将来性に期待 でらくうるカート
低コスト&とにかく自分でカスタマイズしたい! ならイージーマイショップの無料プラン。
とにかくスピーディに&初期コストをかけたくない! ならBASE。
てとこですかね。
余談 shopifyについて[2022年6月追記]
(ここから追記)
個人的に、Shopify最大の弱点は配送まわりの処理が無料でできないことだと考えていました。
たとえば「配送データをCSVで落として送り状を一括印刷する」 ような、国内のECサービスなら当たり前のような機能も、Shopifyでは高額な有料アプリに頼らざるを得なかったからです。
大手はさておき、個人運営のショップ様に気楽におすすめできるかと言われれば、うーーーん、となっていました。
しかし、無料ではないが格安の配送関係アプリが登場、国内サービスの値上げ などが作用し、配送アプリを使用しても他サービスと料金的な差がなくなりました。
そして機能面では、比較にならないほどShopifyが優れています。特にバージョンOS 2.0以降はめざましく進歩しました。
他サービスに比べれば、まだ対応できる制作会社もネット上の情報も少ないですが、これから始めるのでしたら、Shopifyの2週間のトライアルをしっかり行い、きちんと比較して選んでいただきたいです。
(追記おわり)
Shopify (ショッピファイ)は正直まだ判断しかねる部分が大きいですが、今のままでは日本にはそこまで浸透しないだろうと予想しています。
しかし、ショッピファイは基本的に、広告・販売・決済・配送を全て内包したサービス なので、今後の機能改善(特に配送まわり)次第で一気におすすめ度1位になる可能性もあります。
shopify日本版が独自機能をどこまで詰め込んでくるか、です。
もちろん、あくまで個人の考えでしかないので参考程度に留めおきください